2002年10月 |
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最近、各国の海図製作に影響を持つ国際水路機関(IHO)が日本海の名称を白紙にした指針案を作ったことが新聞紙上に公表され日本でもこの「日本海の名称問題」が一般の人に知れ渡るようになりました、韓国では数年前から「日本海」は韓国併合時代に承認されたものでもともとは「東海」であるから変更すべきと言う主張をして国際機関に働きかけていました。
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韓国における「日本海を東海に」という主張は民間の反日・愛国運動としてはじまったようです。そこには日本と領土紛争になっている「独島(日本名・竹島)」問題もからんでいます。「日本に奪われた島を取り戻した次は“東海”の名称の回復を」という事らしいのです。
「日本海」の名称をめぐって韓国では「日本帝国主義の対外侵略、膨張政策」によって生まれたという事実とは違うのではないかと思う話が広く流布されています。たとえば今回、IHO案の決定を伝える韓国紙は「“東海”は十九世紀末、日本帝国主義の勢力拡張以後、不当に“日本海”とされた」という見方を紹介していました(朝鮮日報)。 韓国側の主張(中央日報紙より)の根拠は「日本は北東アジア3カ国の海を”日本のもの”という所有の概念で日本海」と呼んでいる。日本の主張通りなら、数十万人の韓国人は今、束草(ソクチョ)、江陵(カンヌン)、海雲台(ヘウンデ)の日本海沿岸でバカンスを楽しんでいることになる。13世紀のイタリアの探険家プラノ・カルピニのアジア旅行記が、朝鮮半島東方の海を東海と表記したのである。これが西洋の文献に初めて登場する東海という名前だ。ヨーロッパが本格的な海外探険に乗り出した17世紀以降作られた地図で、東海という名前は数的には日本海を圧倒している」といったものです。しかし「日本海」が定着する前の古い世界地図には「朝鮮(コリアなど)海」は多いが「東海」は少ないようですし、北朝鮮は「朝鮮海」や「朝鮮東海」を主張しています。 |
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日本の主張(読売新聞より)はどうだったのでしょうか? 過去に韓国が国威高揚のため国際機関に働きかけたがあまり抗議しませんでした。今回国際機関が「日本海」という名称を白紙にしたので慌てて反論しだしたというわけです。(日本は正論でも過去の贖罪から脱皮できず、韓国には遠慮があった?) 日本は、日本海という名称を最初に使用したのは17世紀以降のヨーロッパの人々で、日本海という名称の普及が日本の韓国統治とは無関係であり、海の名称は専門家会議で決定できない政治的な問題だと主張しながら、議論自体を徹底的に避けてきました・・・・。
日本の反論内容はイタリア宣教師マテオ・リッチとフランスの探検家ラパルスの地図は日本海となっているしもはや国際的に定着した名称であるというものです。 |
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私の考えは2年前の“韓国暮らし、2000年”にアップしてありますが、韓国側の主張の日本海を“日本のもの”という所有の概念で考えている日本人はいないと思っていますが、この問題がこじれると反日・嫌韓感情を増す事は間違いありません。 |
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