1時半ごろ看護婦が迎えに来た、手術用のガウンを着てT字体をつけて帽子をかぶってストレッチャーと一緒に歩いて造影検査室まで行く。点滴をしたあと検査室の踏み段から細長い検査用台に仰向けに寝た。
・・その後はもう先生に任せる以外ない、裸にされたと思ったら看護婦が消毒液を下半身の全てに塗ったあとに、青いカバーをかけられた。いよいよ腿の付け根からカテーテルを心臓まで入れるための作業が始まった。「麻酔をしますからチクとしますよ」と先生、チクともしないうちに終わりその後はカテーテルを心臓まで通す作業をしているらしい、緊張しているが痛さは感じない。
上部と左右にあるX線撮影機が上下左右、回転とめまぐるしく動く、先生が何やら話し合っているが意味不明、しばらくすると「造影剤を入れますから背中が熱くなりますよ、心配ないですからね」という声があり、確かに首筋から下半身にかけてジワ〜と熱くなった。最後に「良く流れているね」という話しが聞えた、これで検査は終了したようだ。以外に短時間で終了した。
ストレッチャーに乗せられて腿の付け根の動脈に穴を開けたところを止血のためしばらくは先生が抑えてくれた。
その後に傷口に当て木をしてガムテープでグルグルと固定された。病室に戻って仰向けの状態で6時間は動けない。
ベットの上で問題が出た、仰向けの状態では排尿が出来ないのだ、尿意はあるのにどう努力しても出ない、だんだん尿意が高くなり苦しくなった。ナースコールで呼んだ看護婦に「何とかしてして・・」と話すと、若い女医を連れて来た。女医さんは膀胱まで管を入れるという、ここまで来るともうプライドや羞恥心など全く無くなり、早く楽になりたい一心である。
ところがこの若い女医さんは管の入れ方が不慣れなのかなかなか入らない、2回目も入らないので他の先生を呼びに行ってしまった。男の先生が来るまでの間、途中まで入った管を持たされている看護婦と前をはだけて苦しんでいる患者の姿は滑稽であった。固定状態から開放されたのは午後の10時をすぎていた。
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