2002年7月 |
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最近は健康と年齢を考えて酒の量はビールなら1本程度にしています。また周りの人も気を使っていて多くを注がないようにしてくれているので助かっていますが酒を飲む機会は比較的多いほうです。韓国での酒にまつわるお話です。 日本人は殆ど杯を相手に渡すことはないが韓国人は自分の杯を相手に渡して酒を注ぐことが一般的です。反面日本人は相手が少しでも飲むと、酒を注ぎ足して杯を満たしますが、韓国ではこうした文化はありません。日本人は相手に対し気を使っていますという意味がありこれを礼儀と考えます。 この差の意味は韓国式には情を与えるという意味があり、日本式は清潔さを重視するためだとの解釈があります。それで日本人と酒の席を一緒にする場合、相手の酒杯が空いたかどうか気を配りコップを空にしないようにと教えています。
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日本ではビールから始まって強い酒へと移っていくのが一般的ですが、韓国では反対に強い酒から始まってビールで終わります。しかし私の経験ではあまりビールを飲まないようです、韓国人がよく飲む酒は23度の韓国焼酎です。これは甘口でそのままストレートで飲むのが一般的です。酒好きの日本人が初めて飲むと口当たりが良いために気がついた時は腰が立たなくなることがあります。そういう人を何人も見ました。
日本人が良く知っている銘柄は「真露焼酎」ですが、98年にこの会社が「チャム真イスル露」という焼酎を発売しました。ハングルと漢字を組み合わせたもので以前のものより度数を下げて今は22度になっています。よく韓国人は度数を下げたので健康にいいですというのですが、私には3度の差はあまり感じられません。やはり健康を気遣うならば絶対量を問題にしなければ。日本人は韓国人に比べて酒には厳格な方で、日本では「どんなに飲んでもよいが翌日の朝は這ってでも会社に出て来い」と昔よく部下に言った覚えがあり私自身もそのようにして来ました。しかし韓国ではまだ、酒に酔って失敗することがある程度理解されているようです。価格は中ビンで750〜1000ウオンですから庶民の酒です。
日本のお客さん2名を日本語が話せる工場長が運転して私と共に観光地を案内しデパートで買い物をした後に仁川空港まで送ることになりました。朝ホテルで待っていると工場長が若い人に運転させて来ました。なぜ自身が運転しないのか問いかけると夕べ部下と飲みすぎて朝は運転できないというのです。この若い運転手は別のお客さんを迎えに行くことになっていたのに工場長から命令を受けて急遽変更したようです。その直後日本のお客さんから「車がいつまで待っても来ないぞ」とのクレームの電話があったが後の祭りでした・・・。組織の横の連携の悪さはよくあることで組織が縦につながっているだけの弊害です。報告・連絡・相談(ホーレンソー)をやれと言っているが・・・まだ身につかない。 話が横道にそれた、幹部が朝出勤しないときがあります、このような時の前日は必ず部下との飲み会です。朝3時まで飲んで「部下のいろいろ悩みを聞いてやるので・・・」とか弁解しますが、私には飲む時は徹底的に飲まないと飲んだ気がしない人が多いように感じます。飲みすぎる原因に自分で飲んでコップを相手に渡し注ぐ、それを飲んでまた返す「まわし飲み」にその一因があり、部下との飲み会は必ず一人一人のコップが回ってくるそれを全部飲むわけですから飲みすぎるし、酒が強くない男は軟弱な感じを持つ人がまだ残っている。
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