2015年6月

 ソウルの隣にある京畿道安山市(アンサンシ)の西海岸に大阜島(テブド)という観光地がある。ここでのトレッキングに誘われたので韓国の友人3名と一緒に出掛けた。途中の安山市で表面処理企業を経営しているH社長と落合って社長の自家用車で出発したが時間が遅くなって、現地に着いたのは11時近くになっていた。

 大阜島(テブド)という名前だが現在は陸続きになっている。ソウルから車で1時間半ぐらいの近いところなので夏休みなどは海水浴客もあり賑わう場所である。
 

大阜島(テブド)付近の地図

 土曜日なので駐車場は満車であった。仕方がないので道路わきに止めて外に出るとプーンといい匂いが漂ってきた、近くに屋台のおでん屋があったの一串食べることにした。

 このような場所での屋台にはかならずポンデギ(蚕のさなぎを煮たもの)を売っている。ポンデギを見ると私には食料難時代の遠い昔に食べた懐かしいものだ。甘塩っぱい小エビの佃煮のような食感で悪くは無い味であるが今回は食べるのはやめた。
                    
 
駐車場は満車 屋台で・・
韓国風おでん ポンデギ

 急な山道を登り終えると雑木林の中の緩やかなアップダウンの道を多くのグループと一緒に歩いて行くと右手に木々の間から海が広がっているのが見えた。30分ほどで海岸に降りる階段があったので海岸まで降りることにした。
   
雑木林の中の道から海が広がって見えた

  海岸ではダイビングをするグループや多くの家族連れが遊んだり食事をしたりして賑やかである。ニュースで話題になっているMAERS感染の騒ぎはどこにいったのかここではまったく関係がなさそうな風景だ。

 豚足の弁当とマッコリを持って来ていると聞いたので海を見ながら食べることにした。美しい風景と新鮮な空気の中で食べる好きな豚足をかじり、マッコリを飲むと美味しさが倍増するような感じになる。気が付くと近くの岩にカモメがとまっているのに気が付いて、慌ててスマホを向けた。

 食事を済まして休憩後に降りてきた階段を登り返してまたアップダウンのある道をしばらく歩いて行くと突然視界が開け先には小さな島と海が目前に広がっていて素晴らしい景色があった。
 
豚足にはマッコリが合う、カモメも欲しいのか!
 

アーチ状の橋のその先はクボンドという島だ

  橋を渡ってクボンドの山頂に登ると行き止まりで右手の道を海岸まで降りて行くと・・・島先に通ずる比較的新しい木製道路が島の先端まで続いていた。先端まで行くと周りの風景とはマッチしてないように感じるリンク状の巨大なオブジェが設置されていた。

 ここは美しい夕日を見る展望台になっているという、若いグループが思い思いのポーズで記念写真を撮っていたので続いて真似をしてがリンクに横になろうとしたが足が上がらずとても無理でさまにならなかった。
 
 
 美しい夕日が見える展望台
 
 展望台から海を眺めた後は海岸べりに沿って出発した所まで戻ることになった。美しい海を眺めながら歩くのは気持ちが良い、しばらく行くと大きな岩場がありそこを乗り越えなければならない、ゆっくりと慎重に乗り超えると舗装された道路に出た。観光用の小さなバスが往復している道を行くと夫婦岩と呼ばれている奇岩を見て駐車しているところに戻ったのは14時頃でなっていたので3時間のゆっくりトレッキングで森林浴や海から吹き渡る空気を吸って精気が蘇ったようだった。
 
 韓国ではこのようなトレッキングコースの設置を地方自治体が力を入れているようで、観光と共に健康維持のためにも意味があるのではないかと感じている。

H社長と金さんと・・ 海岸沿いを歩く
かなり危険な個所も通過 夫婦岩

海岸沿いには運動用具や健康チェック 用具があった
丸太の間隔が24cmの40代は無事通過したが21cmの30代は無理だった(笑)



 西海岸は潮の満ち引きの差が大きく中でも近くには満潮時には道が道路が海になることで有名な済扶島(チェブド)がある。この島をH社長が案内してくれて島を一周してから名物のアサリのカルクグス(韓国風ウドン)をご馳走になった。カルが「包丁」、グクスが「麺」の意味であっさりしたアサリの味がしみ込んだウドンがおいしかった。

 その後、良いところを案内するというのでしばらく車を走らせると広大な葦原だった、現在道路を作っているようだが休日なので重機は稼働していなかった。社長の説明ではここにユニバーサル・スタジオ・コリア・リゾートを建設しホテル、大型マート、ウォーターパーク、コンドミニアム、ゴルフ場なども建設する予定らしい。

 この自然は渡り鳥のためにも残した方が良いのではないかと思ったがどこでも同じような金儲け主義が自然を破壊するのだと思って後でネットで調べると現時点では計画は白紙に戻った。これからどうなるのかな?

 H社長の住まいのある安山市に戻るともう夕方になってしまった。夕食を誘われたがお腹が減っていないと断ったが・・・運転している社長が連れて行ったのがメギメウンタン(ナマズの韓国風辛し鍋)の専門店だった。ビールで乾杯して食べ始めると不思議なことに結構食べられた。ナマズと野菜が沢山入った辛い鍋を囲んでご飯を食べるがジワーと汗ばむ辛さが食欲を誘うようだ。







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