スケッチの旅

2023年11月

   秋になり南会津の大イチョウを描くスケッチ旅に出掛けた、その後は海を描きたいと誘われて北茨城にある五浦海岸へスケッチ旅に同行した。今迄は「旅をした時にスケッチ」したことはあるが、「スケッチをする旅」をしたのは初めてだった。

 五浦海岸は片道2時間以上かかったが若い仲間のKさんが運転してくれたので安心して車旅が出来た。ひとり旅も良いが仲間とワイワイ話しで楽しい時間が過ごせたのも良い思い出になった。今回の旅で「スケッチの旅」へ行きたい思いが強くなった。

南会津へのスケッチ旅(11月8日)

 車で約2時間の南会津の古町にある大イチョウは樹齢800年の老樹で福島県下髄一で県の指定天然記念物になっている。幾多の困難に耐えてきた老樹の大きさと迫力に圧倒された。

大イチョウの巨大な迫力を描きたかったが・・
 青空の下で黄金色に染まった大銀杏を描くと一つ一つが繊細で独自の魅力を持っており、自然の偉大さを感じさせてくれた。
 
五浦海岸の旅(11月22日)


 茨城県の五浦岬公園内には岡倉天心の六角堂があり、ここで美しい海岸風景を眺めながらスケッチした。絵が下手でも「上手いネー」とスケッチを眺められる、観光地では多くの目にさらされ耐える覚悟が必要だ。思ったより描くのに時間がかかったが出来栄えは自身が見ても「下手くそ!」だった。

 
六角堂からの美しい海岸風景 
海の青と岩に惹かれた
 
 
早く描きたい気持ちが、いい加減な絵になった 
   
 その後は漁船の姿をスケッチしようと、アチコチ歩いて描く場所を探していると時間がかかり昼時になった。大津港の市場食堂での食事は仲間は新鮮な海鮮丼だったが、私は名物の「あんこうどぶ汁」を味わった。見た目は悪いが濃厚な味で美味しかった。

地元の名物の「あんこうどぶ汁」
 
近くの高台に茨城県天心記念五浦美術館があり景色も良いので行ってみたらと食堂の人に勧められ訪問することにした。

 行ってみると清潔感と上品さがあり凛とした趣きがある美術館であった。間島秀徳展が併設され「天地無常」という抽象的な作品だが墨や絵の具で水の動きを表わしている圧倒的な「風景」に感動した。

素晴らしい美術館  展示品の撮影がOKだった 
 
 一日間で三か所ぐらいのスケッチが目標だったが、今回も一枚のスケッチしか出来なかった。しかし海岸風景や漁港や大小の漁船を眺め、海鮮料理を食し、美術館でアートの鑑賞など思い出に残る一日だった。

 印象が薄れない内にと思って自宅で写真をみて描いたが相変わらずの出来栄えだがこれも修行かな!。
 大津港の風景
 
帰途の途中の小さな漁港
 旅で感じたこと
 今回の旅で「スケッチ旅」に出たくなったので来年は実現したいと思う。それと仲間の優しさに感謝したことだった。車から降りたら、すぐに携帯用椅子を何げなく持ちましょう!と持ってくれたり、段差がある道では転ばないように手を支えてくれた。丘を登る時や展望台に登る時も振り返って大丈夫か声をかけてくれた。思えば私から見ればみな若い人達だ

 85歳の年寄りを助けてくれる優しい気持ちに胸が熱くなる思いで感謝した。しかし考えてみると助けを受けることは、相手に負担を掛けることにもなる。一人で出来ることは出来なくなるまでやりたい気持ちは持ち続けたいと思う。


 歳を取ると、自立性を保ちたいという気持ちが強くなるが、助けを受けることは必ずしも負担をかけることではないと考えたい。大切なのは、お互いに助け合うことが自然な関係を築くことになると確信した。

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