〜ツアーに参加した女子高校生からの手紙 ネパールから帰国しあっという間に3週間が過ぎようとしています。交流会の皆様お元気でいらっしゃいますか?きっとご多忙ながらもお元気でいらっしゃることと思います。 私達はそれぞれ2年、3年へ進級し新しい生活をスタートさせました。帰国後しばらくは皆「ネパールへ帰りたい」とばかり言い合っていましたが、テストや授業に追われながらいつもの生活のリズムを取り戻しました。"いつもの"と言っても、気持ちは新たにそして以前より前向きになったように思います。学年が上がるという節目ももちろんですが何よりもネパールで感じ取った多くのことをきっかけに自分を見直し向上させたいと強く思うようになりました。
ネパールで学んだこと、それは個人によって違いますが誰もが「本当に行って良かった」と思っているのは確かです。 初めての説明会を覚えていらっしゃいますか?緊張のせいも合ってか私達は自己紹介も満足に出来ない程硬くなってしまいました、そして「このツアーの目的は勉強だ、良い子にしてなければ」と思ったものでした。今思うととても可笑しいのですが出発前は不安の方が大きく、こんなにも楽しんで来られるなんて思っていなかったのです。 皆さんともあんなにリラックスしてお話を交わせるようになるとは全く思っていませんでした、いろいろ経験をお持ちの皆様のお話はとても興味深くまた「人生のアドバイス」はこれから先、何度も私達を励ましてくれることでしょう。毎日の生活の中で年上の方と話す機会というものがあまりなかったのでこれもまた大変貴重な有りがたい機会でした。 そしてもちろん「ネパールに行く機会」をつくってくださったことに感謝しないわけには行きません。ネパールへ行ったことのある高校生が日本に何人いるのでしょうか?とても少ないと思います。このような機会に恵まれ実際に多くのことを感じ取ってくることが出来た私達は大変幸運であると共にこの体験から学んだことをより多くの人に伝える義務があるのではないかと思います。 報告会を通しまずはたくさんの人にネパールを知ってもらうことから始めるつもりです、ネパールという国の貧しさ、自然と人々の素晴らしさ、学校に通えない子がたくさんいるという事実、空港でチップを求めて来た男の子達、トレッキング中に服を求めてきた女の子のように、毎日が生きることに必死な人々の存在など伝えたいことがたくさんあります。 私達の努力次第で多くの若い人に「世界には私達のように物質的余裕のある人が生きているわけではなく、明日生きられるか否かの状況の中で必死に生きている人がたくさんいる」ということを再確認してもらう機会にもなり得るはずです。 この手記の中で意識して多く用いた言葉があります「機会」という言葉です。もしかしたら私達の成長に「機会」ほど重要なものは無いのかもしれません、そしてそれは当然ネパールで物質的に貧しい生活を送っている人達にも言えることです。今回援助するここと、手伝いをすることがいかに難しいか学んだ中で改めて思ったことのひとつです。 ただそれを実行するとなるとその大変さは目に見えています、それは多くの人、時間、お金、を必要とし、またたくさんの問題を引き起こす可能性は少なくありません。でもそれが実行され少しでも良い方向へ向かった時、これほど嬉しいことはないと思います。あんなに魅力的な人達との距離が縮まり信頼を得られることが出来るなら私達も自分に出来ることをやってみたい限りです、これから自分達に何が出来るか具体的に考えていくつもりです。 大田原国際交流会様とこのような交流を持たせて頂いていることを光栄に思うと同時に、これからもこの交流が続き、より深く関わり合っていけることを願います、そして来年のネパールスタディツアーもどうぞ宜しくお願いいたします。ユネスコ部にも元気の良い一年生がたくさん入りましたので楽しみです、それでは体に気をつけてこれからも多くの若者に刺激を与え続けてください。 本当に有難うございました。 2001−4−25 大田原女子高校ツアー参加者一同 |