2021年2月

心臓カテーテル検査

 8年前にバイパスした静脈血管に入れたステント挿入部が狭窄している可能性があることが今年の1月末の「心臓CT検査」で判った。いつもお世話になっている主治医のK先生からは「カテーテル検査」で、もし狭窄があれば治療もしたいという提案があった。心臓の痛みや息苦しさなどの自覚症状が出てからは遅いので「カテーテル検査と治療」を承諾した。

 先生からカテーテル検査で、狭窄部があるバイパスされている静脈血管を再建するのでなく、27年前の最初に狭窄した動脈血管を再建したいという説明が事前にあった。27年前当時では不可能だった治療が技術と機材の進歩で現在では可能になっているようだった。

 
那須赤十字病院
心臓CT検査の画像(フリー画像から転用)
 
カテーテル治療

 K先生は冠動脈再建術では高い技術を持っていて既に数百例の実績があると聞いているし、定期検診での対応などを通じて信頼感があった。手首と右鼠径部の両方にガイドワイヤーを入れて動脈の詰まった部位を拡張するため細かい作業をしている様子だったが痛さはなかった。

 仰向けのまま5時間近く固定状態で苦しかったが何度か経験しているカテーテル治療だから耐えるしかない。午前11時から始まり午後4時まで約5時間の治療が終わった。部屋に戻っても鼠径部の出血を防ぐため寝たままの状態が6時間続いた。

 次の日にK先生が別室で今回の治療の結果を動画で説明してくれた。元の冠動脈が広がって血液が流れている様子が鮮明に写し出されているのを見て感動した。

 バイパスされていた静脈より動脈血管の再建が出来たのは時間はかかったが、今後のためにも良かった。治療は昼食も無しで懸命に治療していただいたK先生には感謝の言葉しか出なかった。

 治療の最中に唇が渇いていた時に看護師が水を含ませたガーゼを口に銜えさせて時の水の美味しさと看護師の優しさがが忘れられない。

 
カテーテル治療のイメージ(フリー画像イラストからの転用)

辛かったことは!!

 5時間の治療中は体は一切動かせない、苦しくないといったら嘘になる。じっと耐えるだけだ、看護師から我慢強いですね、と褒められた。
 病室に戻って付け根からの出血防止で6時間も寝たままの状態が続いたが、音楽やTVで気がまぎれた。

 辛かったのは排尿だ!!尿道に尿管を入れられ翌朝に尿管を取り外していただき、サッパリした気分でトイレに入った。ところが痛さで尿が出ない、やっと少し出たら血液が混じっていて激痛が走った。

 尿道が少し傷ついているようだ尿を出そうとする意志と痛さを防ぐための防御神経の戦いだ!!何度もトイレを往復して少しずつ慣らした、頑張るしかない。

 2泊3日の入院生活だったが体力は消耗していることが解かる、それだけ老化が進んでいるのかもしれない。退院して体の調子が戻って来たのは一週間後だった

 医療費の用請求があり自己負担額は99,500円だった。総費用は百万円以上は掛かっている筈、日本の国民皆保険制度に感謝した。

 病室(5F)からみた朝の男体山

27年間、心臓病と共に生かされて来ました。ありがとう!!

1992年 労作性狭心症を発症した、息苦しい日々が続く
・2年間に3回のカテーテル拡張治療したが再狭窄の繰り返し
1994年 ・冠動脈3か所が狭窄したので心臓のパイパス手術実施、人生最大の危機
1995年 55歳で電機会社を中途退社、苦悩と絶望の自宅静養の半年間
1996年 ・韓国企業からの要請で毎月半分、静養と技術指導のため訪韓、滞在中に朝のウォーキングと山登りの楽しさを知った。以降20年間も継続
2006年  ・定期的なカテーテル検査の結果
・バイパス3本の内、1本は狭窄しているが他の2本の血流が良く、今後の生活は問題なしとの結論で良かった。生活の質の向上(クオリティ―ライフ)を心がける。
2010年 富士山に初登頂、心臓病との闘いの中で快挙であった。
2012年  ・山仲間と西我妻山登山中に息苦しくなった、再狭窄が発生した。
・カテーテル治療で左足から採取した静脈のバイパス血管が再狭窄している。この個所にステントを挿入する治療をした。
2015年 熊野古道ひとり旅(中辺路路4泊5日)
2016年 みちのくひとり旅(気仙沼~釜石4泊5日)
2017年 大和路ひとり旅(3泊4日)・
2018年 ・80歳の記念登山(那須朝日岳・茶臼岳)
・定期検査で心臓CT検査結果はバイパスした血管のステント挿入部の先で狭窄部あり、しかし血液はよく流れていて自覚症状もないので様子をみる。
2019年 高野山ひとり旅(3泊4日)・木曽路ひとり旅(3泊4日)
2021年  心臓CT検査、結果はステント挿入部の前後に狭窄があり治療が必要?
カテーテル検査、治療(2泊3日の入院):治療は5時間かかったが冠動脈治療の技術の進歩を知った。那須赤十字病院の先生、看護師など関わった関係者に感謝。


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