「ナショナリズムの克服」
姜 尚 中(東京大学社会情報研究所教授) 森巣 博 (作家)「梶@集英社」¥700
2002年11月20発行 ISDN4−08−720167−8
在日韓国・朝鮮人である姜先生と国際的博打ちのと自称している作家との対談集です。日本の進歩的文化人と称される人は反体制的であり、反体制勢力がないと日本の進路を危うくするという論理には共感がもてます。しかしこの本のなかで石原新太郎東京都知事を極右と呼ばずに、
三国人発言や不法中国人の犯罪にたいする発言を許容してしまう現状を問題にしていますが
現在の石原都知事を全面否定し極右と断定する人は少数派ではないでしょうか。
小泉首相の靖国神社参拝では韓国内でマスコミは一斉に批判の嵐ばかりでした、中でも国鉄の ソウルー釜山間のセマウル特急列車での日本語案内まで中止したのには驚きましたがまさに韓国の「病のようなナショナリズム」の一端を感じました。
韓国と日本を比べたら日本人の愛国心などは比較できない希薄なような気がします、もう少し学校教育を含めて修正すべきことと思うのですがこの本ではナショナリズムは悪として考えこの様な傾向を日本の右翼化への危機として警告しています。左から中央を眺めれば全ては右に見えるのです、従って著者の主張も一つの考えでありますが是非上から眺められる知性を持つ事が肝要です。
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