西尾幹二代表執筆者 他12名(大学教授) [兜}桑社]¥933
2001年6月10日発行 ISBN4−594−03155−2
韓国との外交問題に発展している問題の教科書です。同時に発売されている「新しい公民教科書」と合わせ読んでみました。 何の先入観もなく韓国に関しての実情もよく解らない一般の日本人が読んだなら多分どうということもない一般的な教科書で、何が問題なのか理解できないかも知れません。事実私の周りにも韓国は何んでそんなに騒ぐのか不思議に思う人が多いのも事実です。
韓国側の修正要求の「韓国強制併合」「強制動員」「皇民化政策」「従軍慰安婦」等々は歴史的事実をどのように捉えるかであり加害者、被害者で見方が違ってくるのもやもう得ない、歴史事象をどのように記述するかは執筆者の判断であり「政府がどうこう指示できない」ことは良く解るのです。しかしこの本のまえがきの「歴史を学ぶとは」に書かれている内容は私としては納得できません。
「歴史を学ぶことは、過去の事実を知る事ではない、過去の事実について過去の人がどう考えていたか学ぶことである。過去の不正や不公平を裁いたり告発したりする事でなくそれぞれの時代には、それぞれの時代に特有の善悪があり、特有の幸福があった」
と記しています。もしそうであるなら当時の日本が外圧から自国を守るための韓国侵略も正当化できるではないのでしょうか。このような考え方には被害者からは到底納得できる考え方ではありません。韓国が反発するのは当然ではないのかと感じた次第です。