こんな本はいかが?

最近の年末年始は家でゆっくり休むことにしているので結構読書する時間が取れます、ひと昔発行したものから最近のものまで読んでみましたので紹介します。

2001/1


韓のくに紀行 韓(から)のくに紀行

司馬遼太郎著(作家)[朝日新聞社]¥500
1978年10月発行 ISBN4-02-260172-8 

「街道を行く」シリーズ42巻中の1巻です。著者が韓国に行ったのは1971年5月の事であったから 今から30年前の韓国の風景と風俗が描かれていて私には非常に興味深い内容でありました、韓国と 日本とのかかわりについて加羅の旅・新羅の旅・百済の旅として史跡を訪ねながら現代から過去へ の旅紀行です、朝鮮軍に降伏し帰化した武士(沙也可)の子孫が住んでいる友鹿の村、百済に4万 人もの支援軍を送り唐・新羅連合軍に全滅させられた白村江の海戦の話など読むと現在どうなって いるのか訪ねてみたいところである。 先日、釜山に行った時に若い日本人観光客相手のガイドに司馬氏が訪ねた倭城(倭館)に付いて聞 いたが何も知らなかったしガイド教育にも入っていないようである時代の流れを感じた次第です。 しかし韓国の史跡を訪ねるときは是非一読すべき本です、ポケットに入れて現地で読んでみるの も良い思い出になるはずである。

風濤(ふうとう)

井上 靖著 (作家)[叶V潮社]¥476
1967年3月発行 ISBN4-10-106317-6

この本も以前読んだのですが、今年からNHKのドラマ「北条時宗」が始まると聞き再度読み直してみた。1259年の高麗王朝は蒙古の属国として生きるしかすべはなかった、この高麗に日本征服の野望をもつ「元」の世祖フビライは多数の兵と船と食料の調達を命じた。
高麗全土が元の兵站基地と化し国民は疲弊の極に達する状況など日本の元寇を高麗・元の側から描かれている、朝鮮も高麗時代に「元」と共に日本に対し出兵し日本征服に加担したことがあるという人がいるがこの本を読むかぎりとてもそんな状況では無い事が良く理解できる。
月発行 


暗殺・伊藤博文 上垣外憲一著 (帝塚山学院大学教授)[樺}摩書房]¥680
2000年10月発行 ISBN4-480-05868-0

韓国人が最も嫌いな日本人は豊臣秀吉と伊藤博文である。この内の一人伊藤博文は1909年10月26日にハルピン駅で朝鮮人の安重根に暗殺されるが、この人の評価ほど日本と韓国で差がある人はいないと思う。もともと伊藤博文は当時は内政優先派の筆頭で征韓論派を抑えていた、このため伊藤の対朝鮮政策・大陸政策に反対する勢力があり、もう一人の暗殺者がいたはずであるとの推理は面白い、ではもう一人の暗殺者は誰か?それは山形有朋を頂点とする右翼・軍部につながる者であると推論している。安重根はいまでも国民的英雄でありソウル市南山に記念館があり大勢の韓国人が来館し義士として尊敬を集めています。


韓国人とつきあう方法

大崎正瑠著(大妻女子大学教授) [樺}摩書房]¥660
1998年10月発行 ISBN4-480-05760-9

ビジネスの交渉でも日本人と韓国人では時々問題点がずれて感情的になることがある、この原因を一言で言うなら「韓国人と韓国の歴史に無知な日本人と歪んだ形で日本及び日本人を見ている韓国人」がまだ多くいる事である。
金大中大統領になってから日本の文化開放が進んでいるので日本、日本人に対する見方も変わりつつあります、日本側も韓国に対する偏見は少なくなって来ているのは良い事です。どこの国にも問題は有るのでまあ肩を張らずに韓国人と付き合う人は参考書として一読するのも良いのではと思います。


従軍慰安婦

吉見義明著(中央大学教授)[滑笏g書店] ¥700
1995年4月発行 ISBN4-00-430384-2

従軍慰安婦はいつから、どこで作られ、日本軍、日本政府はどのように関与したのか、その実態を関係公文書を収集、分析した内容で慰安婦の生活がどんな内容だったのか・・まさに性の奴隷であり悲惨の一語につきる。
かって国会で「従軍慰安婦は民間業者がやったことで軍や国は関係が無かった」旨の発表があり韓国側から批判されたがその時その時の都合の良い歴史の捏造は止めるべきである。問題は日本政府が過去の贖罪に対し真摯に取組んで来なかったことがいまだに強制連行事実関係の議論はまだ続いているのではないでしょうか。
旧ユ−ゴの民族浄化や集団レイプのニュースを聞くにつけ現代でも形を変えて発生する可能性があります、この本の著者が言っている真相究明はよいとしても従軍慰安婦にたいする歴史教育・記念碑の設置・記念館の設置などで再発防止になるかどうかは疑問であると思う。


自虐史観の病理 藤岡信勝(東京大学教授)[兜カ芸春秋]¥514
2000年10月発行 ISBN4-16-719604-2

「従軍慰安婦」という言葉はなく慰安婦は民間の業者に雇われた女性であり軍が関与したのは事実であるが経営した訳ではない、強制連行もその証拠となるものは無いとあらゆる状況証拠をあげて論破している、問題はこのようなことを学校で教えることが日本人としての誇りや自身が生まれるのか?
この著者が言う自虐的歴史観では愛国心は生まれないというのも説得力があります。
この本に出てくる教科書の内容のような日本軍の残虐性をこれでもかこれでもかと教えることがこれからの日本の子供達にとって良い事なのだろうか私も疑問のあるところです。
この著者が中心となっている自由主義研究会の運動を韓国側では運動の中味をたぶん検証せずに新聞紙上では歴史を歪めている右翼の運動と切って捨てているののも問題と思う。強制連行にしても一部の事実を全部と置き換えたがることが問題であるような感じを持ちました。


日韓理解への道 座談会
[中央公論社]¥520
1987年12月発行 ISBN4-12-201479-4

鮮丁輝・高柄翊・金達寿・森浩一・司馬遼太郎の韓国人3名に日本人2名の座談会をまとめた本です。
10年以上も前に開かれた会談であるからかなり古い本ですが内容としては差別・文化交流・歴史教育と教科書など現代でも通じる参考となる内容でありました、という事は日韓関係とはお互いなかなか理解が進んでいなかったとも言えます。
在日韓国・朝鮮人の問題にしても世界第二位の経済大国になった日本が60万人の在日を大きく包容していさかい無く同じ市民として認め合い仲良く暮らせないはずはないと思います。


反日と親日のはざま 薄木秀夫著(毎日新聞社外信副部長)[東洋経済新報社]¥1400
1997年4月発行 ISBN4-492-21095-4

韓国と台湾に行き来するビジネスマンに良く会いますが必ず「台湾は非常に親日的で仕事がやり易いが韓国とはどうもね・・・」と言って言葉をにごす人が多い。この差は何処から来るのかやはり教育の差なのか、ある韓国人はその理由を全国土が日帝にひどいめにあった韓国に対し台湾は中国のほんの一部であったからと説明したようです。

しかし戦後教育の差が一番大きいと思うし統治のやり方も差が有ったようです、両国ともに反日的、民族派学者やマスコミの過剰反応があります、私達はそれらに惑わされないためにも自身で他国の歴史・文化を学ぶ必要があることを痛感してます。


中国で見た北朝鮮経済事情
今村弘子著(富山大学助教授)[朝日新聞社]¥1900
2000年1月発行 ISBN4-02-257461-5

韓国の金大中大統領と北朝鮮の金正日委員長が歴史的出会いをした後両国の交流が劇的に進展すると思ったが最近になりどうもそうは行かない事情も出てきました。
北朝鮮の経済状況は一般にはなかなか解らないが韓国では各企業が北朝鮮との合弁事業など検討しているのでこの本を読んで見ました。韓国からの投資状況などが全体として理解できたが一時的な投資ブームも韓国の経済情勢の悪化から今までのようにはいかないようである、経済でも中国・韓国・北朝鮮の関係が微妙なバランスの上に成り立っていることが解説されています。
中国にある資料を中心に分析したもので各データが時系列で示されているので北朝鮮の状況がどのように推移しているのかよく解るが韓国や日本と比較した数字内容でないので私には今ひとつ解りにくいどかしさを感じた本でした。



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