参考図書18
2007/5

  日韓の間は市民レベルでは交流が進んでいるが国家間では相変わらず対立が続いている最近では米国議会での「従軍慰安婦問題」や「日本海名称問題」などが表面化してます、このような事が「反日、嫌韓」感情に繋がっているのです。

中国の方は小泉政権から安倍政権への変化を機敏にとらえ、友好姿勢で日本世論の取り込み過去より現実・未来が重要だという実利外交への転換しているように見えますが実質的にはそうは変化してないかもしれません。日韓関係も草の根交流を続けて長い時間をかけて解決をする以外ありません。



韓国歴史紀行

崔 碩 義 著   (在日朝鮮人運動史研究会員)  「渇e書房」¥2500
(チェ・ソギ)
2006年12月15日発行  ISBN487714−362−9

韓国を観光で訪問する人の中には韓流にはまったオバサンも多いですが・・「なぜか懐かしい人情や風景を味わう個人客」も増えています。近年の不幸な日韓の歴史もあるがもともと朝鮮半島には豊かな文化がありました。
地方に行くと多くの史跡にも出会い味わうことが出来ます。

著者は在日の韓国人ですが「祖国の古寺や名勝・旧跡を訪ね歩き、その時代に活躍した人物の生きざまに光を当てた紀行文です。江華島、水原、済州島扶余、安東などの各地は日本とのゆかりも感じることが出来ます。
韓国観光前に是非一読してから訪問すればより感激が深くなるように思います。


韓国の妄言  韓国・朝鮮人はなぜこんなに尊大なのか?

別宮暖朗 著   (歴史評論家)   「並木書房」¥1800
2006年11月15日発行  ISBN4−89063−208−5

この本の副題に「韓国・朝鮮人はなぜ、こんなに尊大なのか」という文章がある通り日本の一部にある「嫌韓感情」 を説明しているような内容である。韓国の「病いのような民族主義」というのはどこから来るのか、その一因に幼い時からの歴史教育があり韓国に不利な歴史は認めないという事例について著者なりに分析して解説している。

内容的には既にいくつもの書物が出ているので新味感が少なかったがこのような一方的に日本側に立った分析は日本人に判断を狂わせるだけではないだろうか。韓国人の立場や考え方も洞察しなければ結局相互理解にはならないではないかと思う。

確かに近代の朝鮮・韓国の歴史を考えると重大な局面での外交方針は結果として失敗している。その原因は「儒教信仰」にあるとしているが果してそうだろうか?そう単純な話しではないし日本からそのように見えるだけではないだろうか。


やっかいな隣人 韓国の正体

井沢元彦  呉 善花  (歴史推理作家、 評論家・大学教授)「祥伝社」¥1600
18年9月20日発行   ISBN4−396−61275−3

呉 善花氏が話している中に次のような内容があります。

「韓国はいつも極端から極端へと振れてばかりいて、バランスをとることができません。そういう民族からは、日本人の
バランス感覚というのは優柔不断な姿勢にしか見えません」

「悪いこともあったけれどいいこともあったとか、そんな言い方ではなくて、世界史的な観点から我々の考えはこうだと、歯に衣を着せず、はっきり言えばいいんです。それで、いかに韓国が騒ごうとも、主張を一貫させて、新しい歴史認識の時代に突入するべきです。本当の国家関係はそこからしかはじまりません、韓国ではどうなるかなどは心配は無用なのです」

「まずは、自立した民族国家の意思表明を、真っ向から韓国にぶつけるべきなんです。政府がやるべきことはそれです。 それで国家関係がまずくなったって、現実の日韓関係の大部分は、民間関係で成り立っているわけですから、なんの心配もいりません。何年かは民間の間もぎくしゃくするかもしれませんが、それで困るのは韓国であって、日本は多少は困ったとしても、大したことはない。そんな状況が生まれて何年か経てば、韓国に必ず変化が出てきます」

この過激のような話になぜか共感を覚えました。


韓・日 偽史ワールド 

水野俊平 著   (元韓国・全南大学講師) 「鰹ャ学館」¥1300
2007年3月10日発行   ISBN978−4−09−387703−9

著者は韓国ではTVに出演したりした有名な日本人であったが「韓国人の日本偽史」の続編を日本でペンネームで出版したが「韓国人に隠れて日本でペンネームで韓国の誹謗中傷をした本を出版している」ということで勤務していた大学を馘首された人です。

内容は多岐にわたるります。中でも印象深いエピソードに、祭りの時の掛け声「ワッショイ」があります。私は「ワッショイ」は韓国語のワッソに語源があると思っており、それゆえ大阪の「四天王寺ワッソ」が毎年開催されていると信じていたがどうやらこの本を読むこの説の信憑性はそう高くはないようです。

他にも「高天原は韓国」説、「日本語のルーツは韓国語」「対馬は韓国の領土」など多くの偽史について現地調査も踏まえて徹底検証しています。2002年発行の「韓国人の日本偽史」も一読する必要を感じました。


韓国朝鮮の文化と社会 第5号


韓国・朝鮮文化研究会 著          「風饗社」¥3500
2006年10月15日発行  ISBN4−89489−955−8


「交流時代における韓国・朝鮮研究」と題するシンポジウムでの発表論文集をもとに改稿されたもので学者、研究者 の論文であるから内容も堅く読むのに多少の労力が必要でした。
しかし、丹念に読んでみると学会という「知」の世界から考えた相互理解と交流拡大のための施策、具体的にどのような貢献が考えられるかという内容があり、そこに興味を持ちました。

内容としては「近世日朝関係における交流の諸相」「対話的な知識生産の実践に向けての体験的な試論」
「研究から社会的実践・交流・へ:その理想と課題」「堕胎観ー道教を中心とした考察」「韓流を語ることの現在」
その他書評論文た本の紹介などが収録されています。







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