日中韓 親三国志
黒田勝弘、古森義久共著 「梶@徳間書店」¥1600
2003年1月発行 ISBN4−19−861631−0
2003年は世界もアジアも激動の年でありこうした不安定、不透明の時代だから国際情勢を冷徹にみる目が必要となります。特に日本への直接の余波が大きいアジアでの動きをしっかり見据える多角的で焦点のしぼられた視線が欠かせないとまえがきにありましたがその通りです。
この中で印象に残った話として「日本のマスコミが作った中国は親日という虚像」というのがあります、日本では各地に「日中友好」という名前のもとに活動して団体が数多くあります、この出活動している日本人のほとんどは自分の自由な判断、自由の意思で活動していることは間違いないでしょう。
しかし中国側では民間団体はないのですね、昨年「日中友好市民訪中団」の一員として友好関係にある都市を訪問したのですが相手になったのは共産党の支配下にある人達ばかりで市民の相互交流はまったく出来ないのです、意味不明の日中友好市民訪中団でした。
韓国についてはどうでしょうか、反日のための三種の神器(慰安婦問題、教科書問題、竹島問題)の話や北朝鮮への憎しみより同胞意識の方が勝っている話、意識はナショナリズム、経済はグローバリズムなどの話は現地にいる者としてはなるほどと思う話しでした。
中国ー韓国に関する話も参考になりました、著者は一般的には左側に属する人であると言われていますが事実をもとにした正論には右左はないはずです。今後の近隣国に関係する報道には関心をもって自分なりの判断が必要です。
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